2010年12月6日星期一

2010年12月6日(月)付クリスマスの短編

2010年12月6日(月)付 クリスマスの短編
世界に数あるクリスマスツリーのうち、一番有名なのはニューヨークのロックフェラーセンターのそれだろうか。今年は高さ22メートルの木が設(しつら)えられ、恒例の点灯式を日本の新聞、テレビもこぞって報じていた▼

世界范围内数得上的圣诞树中,最有名的或许是纽约洛克菲勒中心的那颗吧。今年设置的高达22米,日本的报纸,电视集中报道了惯例的点灯仪式。

ニュースを眺めながら、今年はニューヨークの庶民の哀歓を描いた作家O・ヘンリーが没して100年だったのを思い出した。残した短編は約280。何と言っても、木枯らしの吹く晩秋から年の瀬の物語がひときわ名高い▼

看着新闻,想起今年刚好是纽约的描写庶民悲欢离合的作家欧-亨利去世的100周年。有280篇短篇传世。不管怎么说,从秋风扫落叶的晚秋到岁末的故事是尤为有名的。

最も知られているだろう「最後の一葉」。クリスマスイブの「賢者の贈りもの」。路上生活者に冬が迫る「警官と賛美歌」など、繁栄からこぼれ落ちる人へのまなざしは、優しくほろ苦い。冬の夜のともしびのような珠玉の名品たちである▼

最出名的或许是《最后一叶》。写圣诞的《礼物》。写冬日所迫的无家可归者的《警察和赞美诗》等,他投向那些从繁华到没落的人们的视线,既温柔又苦涩。就像在冬夜里面如珠玉名品一样的灯火。

結末には十八番(おはこ)のどんでん返しがある。そうした通俗性や感傷ゆえに、小説は愛されつつも、文学的にはやや軽んじられてきたと聞く。作者と作品がどこか登場人物に重なり合うのは、いわゆる権威との距離のせいでもあろう▼

有的结局是180度的逆转。听说,因为通俗性和伤感的原因,在小说得到热爱的过程中,在文学上方面却有些被轻视。或许是与所谓权威的距离感,才让作者和作品在某些地方和登场人物重合吧。

この季節、摩天楼の街に吹く風は冷たい。ここにきて米国内の失業率はまた厳しいと伝わる。「街角にころがっている何か」を常に探し求めたという小説家なら、この不況の時代にどんな短編をつづることだろう▼

这个季节,吹在摩天楼街上的风很冷。到现在为止据传美国的国内事业率还非常严峻。如果是这位总是探求"在街角有什么蛛丝马迹"的小说家的话,在这个不景气的时代会写出什么样的短篇呢。

〈人生は「むせび泣き」と「すすり泣き」と「ほほえみ」とで成り立っていて……〉は、「賢者の贈りもの」の知られた一節だ。すすり泣きが一番多いと作者は言うが、ここはほほえみに加勢したい。日本の師走も冷たいけれど、津々浦々で笑みある物語が紡がれればいい。

在《礼物》中有一节写道" '哽咽','抽泣'以及'微笑'构成人生……"。作者说抽泣是最多的,而在这里我想站在微笑一方。日本的腊月虽说很冷,只要能编织出充满欢乐的故事就好。

加勢:かせい/援助
年の瀬:としのせ /年关
まなざし:眼差し /目光
ひときわ:一際 /尤其
どんでん返し:/逆转
重なり合う:かさなりあう /重合
ともしび:灯火 /灯火
こぼれ落ちる:零れ落ちる
転がる:ころがる /滚 あちこち転がる
師走:しわす /腊月

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