2010年12月26日星期日

2010年12月27日(月)付 天寒爬出被窝

2010年12月27日(月)付 天寒爬出被窝

 たとえば漱石を読むと、東京の冬は当時かなり寒かったことがうかがえる。身辺を描いた小品によれば、ある朝、風呂場は氷でかちかち光っている。水道も凍りつき、温水をかけてやっと使えている。いまは屋外も凍ることはまれだ▼

如果读漱石(作品)的话,可以看出那个时候东京的冬天是非常之冷的。根据描写身边的小品,有一天早上,澡盆的冰硬邦邦的闪着光。水道也冻结了,浇上温水后才终于可以使用。现在室外冻冰很罕见了。

小説「二百十日」にも寒い朝のくだりがある。〈布団のなかで世の中の寒さを一二(いちに)寸の厚さに遮(さえ)ぎって……〉は言い得て妙だ。そして夜具の中で海老(えび)のように丸くなる。寒い朝の布団の内と外に、極楽と地獄の隔たりを思う人は、今も少なくないだろう▼

在小说《二百十日》中也有描写寒冷早晨的一段。"在被窝中一,二寸的厚度遮住了世间的寒冷……"说的妙啊。接下来在被褥之中想虾一样将身体团成一团。寒冷的早晨被窝内外,隔着极乐和地狱,这样想的人,也许现在也不少吧。

その極楽から、地獄ならぬ現実へ。冬の朝、目覚めてから布団を抜け出るまでの平均は13分余りという数字を、気象情報会社「ウェザーニューズ」が算出した。全国1万1千人のアンケート回答をもとに集計したそうだ▼

从那极乐,再到并非地狱的现实。冬天的早晨,从睡醒到从被窝里面拔出来平均需要13多分钟,这个数字是由"气象新闻WhetherNews"气象信息公司算出的。据说是根据全国1玩1千人的问卷调查结果汇总而来的。

寝起きの抵抗といえば「あと5分」が定番だが、実際はだいぶ長いようだ。とはいえ、最後にはいやが応でも起きなくてはならない。時間を切られたシンデレラだからこそ布団は至福のぬくもりとなる。この値千金(あたいせんきん)感、くやしいが休みの朝では味わえない▼

对于起床的抵抗而言一般都是"再过5分",但实际上好像相当长。虽说如此,最后虽不情愿但还是必须起来。正式因为是到了时间的灰姑娘才让被窝成为至福的温暖。这种一刻值千金的感觉,尽管不甘心但在休日是无法体验的。

おそらく漱石の時代と変わらないのは、布団を出るのに一番必要なのは「気合」という点だろう。最多の56%が答えたそうだ。2位は「部屋を暖める」の33%。こちらは火鉢の昔よりずいぶん楽になった▼

恐怕和漱石的时代相比没有改变的是,从被窝里买你出来最需要的是"鼓劲"这一点吧。据说最多56%的人这样回答。第2位"使房间温暖"为33%。这一点和过去火盆相比变得相当轻松了。

今年も大詰めの日々となり、寒波の到来で北国は大雪が続く。夏の猛暑と相殺してほしいが天の采配はままならない。〈冬は又(また)夏がましじやと言ひにけり〉は江戸期の鬼貫。寒さ対策と雪への備えを、どうぞ怠りなく。

今年也进入尾声,因寒流的到来北国持续大雪。希望和夏天的猛暑中和一下但是天令难违。江户时期的鬼贯说"冬来暑往要准备"。 请不要怠慢,防寒对策和雪的准备。


※大詰め:おおづめ
芝居の大詰めまでみた。/知道看完最后一场。
大詰めで真犯人があがった。/最终终于揭露了真犯。
※ 極楽:ごくらく
※ シンデレラ:灰姑娘
※ 火鉢:ひばち
※ 気合:きあい
気合を掛ける/运气,呐喊
気合を入れてやれ/鼓足劲干
気合を入れて網を引く
気合を合わせる/协调步调
※まれ:稀
世にまれな出来事/世上少有的事情。
その事件を知っている人はまれだ。/很少
映画はまれにしか見ない。/很少看电影。
人生七十古来まれなり/人生七十古来稀

☆課題
冬は又(また)夏がましじやと言ひにけり

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